今回は漆器の意匠(デザイン)についてお話しします。
漆器は日本人の美意識が凝縮していると私は思っています。
器に季節を取り入れたり関心させる意匠が多くあります。
そのなかで今回はこの椀を取り上げました。
写真が不親切なので分かりづらいのですが、蓋表の「雪」の文字でピンとくる方はかなりの意匠通でしょう。
そうです、これは雪月花文椀です。
蓋表の「雪」の文字、蓋裏と本体見込みの桜の花、そして本体の口縁に沿って三日月が描かれています。
この椀は料理はもちろんですが、目で探しながら楽しめる秀逸な器であります。